このたび、関西電力株式会社とIMTエンジニアリング株式会社が共同出資する海幸ゆきのや合同会社(*1)の幸えびに、当社の自然由来アスタキサンチン「Panaferd®」が採用されました。
幸えびは、陸上養殖で作られた環境にやさしい安心安全の国産エビです。抗生物質などの薬品を一切使用せず、プールのように管理された良質な環境で育てていることから、エビ特有の臭みがなく、殻ごと食べられることが特徴です。陸上養殖は、池やマングローブで行う通常の養殖と比較して環境負荷が低く、サステナブルな養殖方法として注目を集めております。
当社のPanaferd®は自然由来のアスタキサンチンを豊富に産生する当社独自の海洋性微生物パラコッカス菌からなる飼料原料です。遺伝子組み換え技術や合成酸化防止剤を一切用いないため、自然由来アスタキサンチンとして欧州のプレミアムサーモンを中心に広く使われきました。
今般、幸えびとPanaferd®が持つコンセプトに親和性が見出され、幸えびを生産するIMTエンジニアリング株式会社と共同研究を重ねた結果、Panaferd®の持つ様々な機能が評価されたことで、本採用に至りました。
今後も海幸ゆきのやと協業を進めていきながら、当社およびPanaferd®が従来より培ってきた、安心安全かつサステナブルな養殖産業の発展に貢献していきます。
幸えびはレストランだけではなく、Oisix、CRAFT FISH等のECサイトでも販売しております。調理方法も簡単で非常に美味しいのでぜひご賞味ください!
CRAFT FISH
Oisix
*1 海幸ゆきのや合同会社は、関西電力株式会社(98%出資)とIMTエンジニアリング株式会社(2%出資)の共同出資で2020年に設立されました。関西電力株式会社では新規事業創出を目的に2019年にイノベーションラボを設置し、農業・食糧領域における初の事業化として陸上養殖エビに参入しております。
株式会社くらもちは、「健康な鶏が生んだ卵を届けたい」という想いから、こだわりのある製法で作られた卵を提供しています。アニマルウェルフェアを考慮した「エイビアリーシステム」¹を導入しており、鶏が育つ環境の衛生面に配慮しております。
鶏に与える餌も彼らのこだわりの一つ。鶏に優しく、理想的な濃いオレンジ色を出すために、飼料の配合も入念に考えられています。また、最近ではハイエンドスーパーマーケットから"自然由来”の飼料に対するニーズが高まっております。
このような状況の中、くらもちはPanaferdを使用するこだわりの卵を提供しています。Panaferdは海洋性微生物由来のアスタキサンチンを含み、発酵培養技術で作られた安心安全な飼料原料です。自然由来の飼料という点だけではなく、パプリカと併用することで非常に濃いオレンジ色の卵を得ることから、採用に至りました。
¹エイビアリーとは、鶏舎内の飼養羽数を減らし、鶏の行動欲求が満たされるように止まり木を設置した休息エリア、巣箱を設置した産卵エリア、砂浴びのできる運動エリアなどを備えた多段式の鶏舎のことである。
Panaferd-AXを給餌した場合の方が、より色揚がりが鮮やかで、さらに深みのある濃い赤色を達成できていることが分かります。
Panaferdが観賞魚に与えるメリットとして、私たちは以下のことを考えております。
1. 含有される複数のレアカロテノイド
Panaferd-AXはカロテノイドという色素を産生する海洋性微生物を発酵培養することにより生産されており、主要素のアスタキサンチンに加え、アドニルビン、アドニキサンチン等の様々な色を呈するレアカロテノイドを含有しています。様々な色味が複雑に重なり合うことにより、より自然で美しい色を実現することが可能です。
2. 海洋性微生物由来アスタキサンチンの自然な構造
アスタキサンチンには、3S,3S'-体、3R,3S-体、3R,3R'-体の3種類の異性体が存在します。Panaferd-AXにおいては、天然サーモンの身にも多く含まれる3S,3S'-体を高い選択性で生産できる特徴があります。これが高い生体適合性に繋がり、色素吸収率の向上や分解時の肝臓負荷低下にも寄与します。大切に育てられ、飼料も豊富に与えられがちな観賞魚ですが、同時に脂肪肝のリスクとも隣り合わせ。Panaferd-AXは、大切な生体に優しく、美しい色揚げも達成できる高機能な飼料原料です。
3. 複数のレアカロテノイドによる酸化ストレス軽減
アスタキサンチンの高い抗酸化力は一般的によく知られていますが、Panaferd-AXはアドニルビン、アドニキサンチンといった、アスタキサンチンの約3倍の抗酸化力を持つカロテノイド成分も含んでおります。生体飼育の際の水槽照明によるUVストレス、高密度多品種飼育によるストレス等から大切な生体を効果的に守ります。
2023年3月8日(水)から3月10日(金)の間、タイ・バンコクで開催されるViv Asia 2023に出展します。今回の展示会では、魚類・エビ・畜産(鶏・牛)などを対象に、海洋性微生物由来カロテノイドPanaferd®-AXが飼料会社や生産家に提供する「自然由来・安心安全」に基づく価値を中心に展示いたします。アジアでは初めての出展になるため、Panaferd®を多くの方々に知ってもらえる機会となることを期待しています。皆様とお話しできることを楽しみにしておりますので、是非ブースにお立ち寄りください!

米国・ウィスコンシン州にあるアクアポニックス農場Superior Freshは、サーモンの排泄物を野菜生産に利用するなど、クリーンかつ持続可能な方法で野菜とサーモンを生産しています。RAS環境下でアトランティックサーモンを大規模に生産することに成功し、米国初の商業生産を可能とするアクアポニックス企業を立ち上げました。これまでの実績により、彼らは高級自然食品小売業界でも一目置かれる存在となりつつあります。
優れた餌と認証付きサーモン
米国USDA Organic認証の制度上、養殖・天然にかかわらず、水産物は適用の対象外になっています。一方、近年高まりつつある消費者の"オーガニック"に対する関心に応えるには、生産者は自社製品の質の高さを証明するために、信頼する認証機関を活用する必要があります。
Superior Fishの製品は、A Greener World (AGW)によりNon-GMOであることを認定されています。この認定は、彼らの魚および飼料に遺伝子組み換え技術が用いられていないこと、抗生物質や成長ホルモンを使用していないことを意味しています。また、アクアポニックス農場としては世界で初めて、Global Aquaculture Allianceから「Best Aquaculture Practice」の認証を受け、モントレーベイ水族館シーフードウォッチの「Best Choice」にも認定されています。
考え抜かれたアクアポニックス農場
彼らが生産する野菜は、米国USDA Organic認証を取得しています。そのため、同時に生産するサーモンの品質も厳格な基準に引き上げ、認証の完全性を維持する必要があり、彼らの飼料には合成品が一切含まれておりません。
ナチュラルな餌と色 養殖サーモンにとって、アスタキサンチンは成長に欠かせない成分の一つになります。Superior Fishが目指すサーモンの生産には、Panaferd®のような自然由来のアスタキサンチンが最適な選択肢となります。
また、生卵はタレとしても使用されることもあります。お肉や野菜を鉄鍋で焼いたり煮たりする”すき焼き”という日本料理があります。調味料として醤油・砂糖・酒等を加え甘辛い味にしたら、具材を溶き卵にくぐらせて食べます。
日本人が卵に求めること
日本人の卵購入の決め手は、価格、卵のサイズ、日本産、殻の色、賞味期限、黄身の色、鮮度が挙げられます。つまり物性以外では、「安心安全に食べられること」、「見た目が美味しそうなこと」が卵に対して日本人が求めることになります。当社のPanaferd®は、日本では鶏卵の飼料に使われています。産地や由来にこだわるなら、育て方にもこだわりたい。自然由来の発酵培養法により作られたPanaferd®を用いることで、より安心安全で魅力的な卵作りを実現することができます。
陸上養殖製品がより一般的になるにつれて、合成添加物を含まない製品に対する消費者の需要も高まるでしょう。Panaferd®-AX は、陸上および屋内の養殖場で育てられたすべてのサーモンに、豊かな色を提供するための自然なソリューションです。Fish Farmer Magazineの最新号 – 2022 年 8 月の記事で、Dominique Corlay は、陸上養殖場がサーモン飼料にPanaferd®を追加したときに享受できるすべての利点を言及しています。
Fish Farmer Magazineの詳細記事は下記リンクからご確認ください。